住友理工

 

循環型社会への貢献 Contributing to a Resource-Recycling Society

株主・投資家、取引先、従業員、地球環境

基本的な考え方

近年、環境負荷の低減や資源枯渇の防止から、持続可能な資源循環の重要性が高まっています。そのため企業には、廃棄物を減らし、リサイクル材料やサステナブル素材を活用するなど、資源を無駄なく使う高度な循環型社会(サーキュラーエコノミー)の実現が求められています。
住友理工グループは、天然ゴムや鉱物などの自然由来の原材料に加え、合成ゴムや化学物質といった石油由来の素材も使用しています。上記のような社会課題に対し、当社は従来の3R(リデュース・リユース・リサイクル)活動を更に進化させ、より高度な循環型の事業活動(より持続可能な事業運営)に取り組んでいきます。

廃棄物削減の取り組み(リデュース)

住友理工グループでは、不良低減や歩留まり改善活動を継続的に進めるとともに、未加硫ゴムなどの再資源化を行い、廃棄物削減に取り組んでいます。
廃棄物(有価物除く)排出量(住友理工グループ)
2024年度目標:原単位変化率:2%減(2022年比)
住友理工グループ全体の2024年度の有価物を除いた廃棄物量は2022年度に比べ3.5%削減しました。また、2024年度の原単位は、2022年度に比べると17.9%低下しました。
※ 原単位の分母は、集計対象範囲の売上高(内部取引消去後)を使用。

廃棄物削減事例

住友理工小牧製作所では、防振ゴムの表面処理工程で生じるショットブラスト粉を、産業廃棄物としていました。しかし、有価物としての販売先を開拓したことで、処分費用及び廃棄物排出量の大幅な改善ができました。
(廃棄物削減:169t/年、処理費用:5,735千円/年の削減)
【住友理工2025年度環境表彰応募案件】
 

不用品の再利用(リユース)

住友理工では、不要になった事務用品・機器・器具等の社内交換サイト「住友理工エコフリマ」を2022年から運営しています。これは廃棄物を減らし、限りある資源を有効に使う「MOTTAINAI」の精神に基づくリユースの取り組みであり、必要とする部門や子会社に提供することで購入費用の節約にもつながっています。
(2024年度:285件成約)

廃棄物リサイクルに向けた取り組み(リサイクル) 

住友理工はゴム・樹脂・ウレタン廃棄物を再利用することで、これら原材料におけるサーキュラーエコノミーの実現を目指しています。その一環として、バイオ技術会社Lanza Tech社と共同で、廃棄物から新たなゴム原料などを生成する新技術の研究開発に取り組んでいます。

OA紙のリサイクル事例

住友理工は、地球環境の保全と社内文書のセキュリティ強化を目的に、2017年より乾式オフィス製紙機「PaperLab」を導入しました。
この装置は使用済みの紙から社内で再生紙を製造することで、機密文書の安全な処理と紙資源の有効活用を実現します。さらに一般のコピー用紙と比べて、木材使用量、CO2排出、水の使用を削減できる点でも環境負荷の軽減に貢献しています。再生紙は社員の名刺やメモ帳として活用するほか、地域の自治体や学校、市民団体へ寄贈し、地域社会とのつながりも大切にしています。
これらの一連の作業は、当社の特例子会社である住理工ジョイフル※1が担っており、障がい者の雇用にもつながっています。
※1 住理工ジョイフル:2013年11月に障がい者雇用促進と社会貢献を目的として設立した特例子会社。
※2 住友理工の再生枚数をもとにエプソン社が算出

サステナブル材料拡大への取り組み

住友理工グループでは、リサイクル材料およびバイオマス成分の合計割合が25%以上含む材料をサステナブル材料と定義し、その利用を推進するため、2024年から使用実態の把握と採用可能な部材の検討を開始しました。 
サステナブル材料使用率(住友理工グループ)
2029V目標:サステナブル材料使用率20%以上
住友理工グループ全体の2024年度のサステナブル材料使用率は11.6%になりました。

プラスチック削減への取り組み

グローバル本社でペットボトル飲料の販売を廃止
~プラスチックごみによる海洋汚染問題への取り組みを実施~


住友理工は、海洋プラスチックごみ問題の解決に向け、プラスチック製ペットボトル飲料の販売を廃止し、アルミ缶などへ切り替える脱プラスチック活動を開始しました。名古屋市のグローバル本社内で月間平均780本、年間で約1万本の使用があったペットボトルの「利用数ゼロ」を目指します。本活動により、500mlペットボトル1本あたり80g、年間約748kgのCO2削減が可能になります。廃止に伴い、社内に設置している給茶機や、マイボトルの利用を推進しています。
2019年度にグローバル本社での販売廃止を開始し、2021年度は埼玉事業所、2022年度には住理工山形でもペットボトルフリー自販機を導入しました。2030年(SDGsの達成目標期限)までに、当社グループの国内拠点でのペットボトル販売について、順次缶製品などへの切り替えを進めていく予定です。

今後の課題と対応

廃棄物処理に関する法規制や埋め立て処分に対する考え方は各国で異なるため、住友理工グループは資源の有効利用を追求していきます。具体的には生産工程から排出される排出(廃棄)物を3R活動により削減するとともに、単なる焼却処理や埋め立て処分を減らしていきます。
さらに、廃棄物からのエネルギー回収や、バイオケミカルリサイクル技術開発により地球資源の有効利用を進めていきます。またサーキュラーエコノミーの実現に向け、再生可能な材料選定や材料毎で分別(分離)しやすい構造など、資源循環可能な構造設計や生産工程づくりを進めていきます。
住友理工

グローバル本社

〒450-6316 名古屋市中村区名駅一丁目1番1号 JPタワー名古屋
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小牧本社

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