株主・投資家の皆様へ
平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。
2024年度の業績につきましては、主要顧客の一部で減産の動きが見られたものの、全体としての自動車生産台数はおおむね一定の水準を維持し、加えて為替換算の影響もあったことから、売上高は前年を上回る結果となりました。事業利益においても、これまで継続して取り組んできた構造改革の成果に加え、原価低減や売価の適正化が進んだことなどにより、前期比で増益となりました。その結果、売上高・事業利益・親会社の所有者に帰属する当期利益のいずれにおいても、2023年度に引き続き過去最高を更新いたしました。
一方で、2025年度は各国の通商政策の変更リスクや為替・金利の変動など、不確実性が一層増すことが見込まれます。自動車用品部門では、一定水準の生産が見込まれるものの、市場全体では需要の鈍化に対する懸念も強まっております。こうした厳しい経営環境の中においても、原価低減や収益基盤の強化など、各種施策を着実に遂行し、持続的な成長の実現に向けた取り組みを加速していきます。
当社は現在、「2025年住友理工グループ中期経営計画」(2025P)に基づき事業を推進しており、2025年度はその最終年度にあたります。2025Pで掲げる「さらなる収益力向上と持続的成長に向けた経営基盤強化」というテーマのもと、財務・非財務の両面における目標達成に向けて、全社一丸となって邁進していきます。また、住友事業精神である「萬事入精(ばんじにっせい)」「信用確実」「不趨浮利(ふすうふり)」を遵守しつつ、「素材の力を引き出し、社会の快適をモノづくりで支える」というパーパスのもと、社会への貢献を続け、「自然と都市と人の空間が繋がる、グリーンで快適な社会」の実現を目指していきます。
株主の皆様におかれましては、引き続き当社グループの企業活動に対するご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申しあげます。
代表取締役執行役員社長
清水 和志

代表取締役執行役員社長
清水 和志