ステークホルダーダイアログ Stakeholder Dialogue
ステークホルダーとのコミュニケーション
株主・投資家、お客様、取引先、従業員、地域社会、地球環境
「小牧市自然共生パートナーシップダイアログ2023」の開催
住友理工グループでは、CSR・サステナビリティ経営を進める上であらゆるステークホルダーとの双方向のコミュニケーションが重要であると考えています。
当社グループでは、天然ゴムをはじめ、大気や水、鉱物などの様々な自然の恵みを利用して事業活動を行っています。昨年策定した「住友理工 環境長期ビジョン2050」では、これら自然の恵みや自然環境を事業活動によって破壊することなく、後世に引き継いでいく責任があることを認識し、自然共生へ貢献することを掲げています。本ビジョンの実現に向けて、小牧本社・製作所が所在する愛知県小牧市にて自然共生に関わる小牧市の多様なセクター(企業・行政・市民団体・大学など)による協働を促進し、小牧市の自然共生活動がより活気づくことを期待し「小牧市自然共生パートナーシップダイアログ2023」を開催しました。
当社グループでは、天然ゴムをはじめ、大気や水、鉱物などの様々な自然の恵みを利用して事業活動を行っています。昨年策定した「住友理工 環境長期ビジョン2050」では、これら自然の恵みや自然環境を事業活動によって破壊することなく、後世に引き継いでいく責任があることを認識し、自然共生へ貢献することを掲げています。本ビジョンの実現に向けて、小牧本社・製作所が所在する愛知県小牧市にて自然共生に関わる小牧市の多様なセクター(企業・行政・市民団体・大学など)による協働を促進し、小牧市の自然共生活動がより活気づくことを期待し「小牧市自然共生パートナーシップダイアログ2023」を開催しました。
関連情報
【テーマ】点の活動から面の活動へ ~未来へ育む環境ビジョンと仲間づくり~
小牧市内には小牧山、兒(ちご)の森などの豊富な自然がありますが、特定外来生物に指定されている動植物が市内で確認されており、在来種への影響が懸念されています。自然共生における生物多様性を保全するためには、自然環境を保護することの重要性が求められており、小牧市では自然を保全・再生し、生態系を回復する取り組みを推進しています。
今回のテーマは「点の活動から面の活動へ ~未来へ育む環境ビジョンと仲間づくり~」とし、当日は小牧市副市長をはじめ、愛知県庁、小牧市役所、市民団体、大学の有識者などの皆さまにお集まりいただきました。ダイアログでは、自然共生の在り方における各セクターの取り組みを共有した上で、共通認識・方向性を見出し、将来へ向けた小牧市の生物多様性に関する取り組みを協働体制で実現していくための対話を行いました。
今回のテーマは「点の活動から面の活動へ ~未来へ育む環境ビジョンと仲間づくり~」とし、当日は小牧市副市長をはじめ、愛知県庁、小牧市役所、市民団体、大学の有識者などの皆さまにお集まりいただきました。ダイアログでは、自然共生の在り方における各セクターの取り組みを共有した上で、共通認識・方向性を見出し、将来へ向けた小牧市の生物多様性に関する取り組みを協働体制で実現していくための対話を行いました。
参加者
●ファシリテーター
秦野 利基 氏/特定非営利活動法人こまき市民活動ネットワーク 代表理事
●ステークホルダー
平岡 健一 氏/小牧市副市長
小川 敏幸 氏/愛知県自然環境課 課長補佐
深見 優介 氏/愛知県自然環境課 技師
梅村 知成 氏/小牧市役所 環境対策課長
郡 麻里 氏/名古屋経済大学 経営学部 准教授
小沢 通男 氏/大山川をきれいにする会
馬場 容子 氏/兒の森活動グループ
橋本 保 氏/ちごりんの里山
●住友理工
清水 和志/執行役員社長
和久 伸一/常務執行役員
姉川 健治/小牧製作所長
棚橋 英明/環境推進部長
脇坂 治/経営企画部長
秦野 利基 氏/特定非営利活動法人こまき市民活動ネットワーク 代表理事
●ステークホルダー
平岡 健一 氏/小牧市副市長
小川 敏幸 氏/愛知県自然環境課 課長補佐
深見 優介 氏/愛知県自然環境課 技師
梅村 知成 氏/小牧市役所 環境対策課長
郡 麻里 氏/名古屋経済大学 経営学部 准教授
小沢 通男 氏/大山川をきれいにする会
馬場 容子 氏/兒の森活動グループ
橋本 保 氏/ちごりんの里山
●住友理工
清水 和志/執行役員社長
和久 伸一/常務執行役員
姉川 健治/小牧製作所長
棚橋 英明/環境推進部長
脇坂 治/経営企画部長
参加者の意見
多様なセクターが協働することで生まれる生物多様性保全への効果
パートナーシップでの実現に向けて
- 生き物が生きていくためには森だけ、水だけではいけない。小牧市には山、森、川のそれぞれの環境保全に取り組む方々がいると知り安心した。
- 市内を流れる大山川の源流は市東部にある大山山系であり、皆の活動はつながっている。森がきれいになると“緑のダム”として機能し、水害を減らせる。行政、企業、団体の皆で連携し取組を進めたい。
- 流域一貫という言葉があるように、山から海まですべて繋がっており、影響し合っている。防災の観点からも生物多様性の観点からも、一部ではなく全体に取り組むことが大切。
- 昔はごみゼロ運動という市民全体が環境課題に取り組む機会があった。今後は、企業等とともに新しい形での連携が作れると望ましい。
パートナーシップでの実現に向けて
- 活動メンバーの高齢化、ボランティア活動の優先順位の低下という課題に対して、授業の一環として学生の参加を促すことも有意義ではないか。現在学生は里山整備や水質調査などを行っているが、少し遠出して、団体の活動場所をフィールドとし、草刈りや除伐などをすることも検討可能である。
- ボランティア活動に取り組みたい社員は増えている。社員が関われる仕組みづくりに知恵を絞りたい。
- 愛知県には、あいち森と緑づくり税を原資とした団体向けの助成金の支援体制がある。
- また、企業と団体のマッチングも行っている。最近の流れとして、企業側から何かに取り組みたいと声が上がることが多くなっている。
- 定年後の活躍の場としても意義がある。定年前にこのような活動の案内・紹介があるとボランティア活動に参加する人も多くいるかと思う。
- 子どもを連れて家族で現地の活動に参加されると関係者の裾野が広がる。子どものためというきっかけで参加された場合でも、現場を見た同伴の保護者に活動を評価いただけることがある。ぜひ、社員の方に家族での参加を促してほしい。
- 生活の中にこのような活動を自然に落とし込むことが大切。企業として、周知の面で団体に協力できることがある。ぜひお声がけいただきたい。
ファシリテーター総括
住友理工グループ「小牧市自然共生パートナーシップダイアログ2023」を終えて
まず、住友理工がグローバルに様々な環境保全活動に取り組まれていることが、参加された皆様にはとても印象に残ったと感じます。中国での植樹事業、タイではマングローブの植樹やビーチクリーニング、日本国内では長野県や三重県での森林の間伐や植樹事業、岐阜県の「みたけの森」の運営など、様々な取り組みを持って、企業価値と公益価値の最大化に努力されているお話をお伺いし感銘しました。
その一方で、どのような取り組みをしたら未来に素晴らしい環境を残せるのかを課題として、住友理工が考える「大山川を中心とした生物多様性」を【小牧モデル】として提案されたのは、今回参加された、市民活動団体、小牧市、愛知県、名古屋経済大学、の皆様方からも大いに共感いただくことができたと思います。
参加された市民活動の皆様の活動内容や成果をお聞きする中で、共通の重要な課題は「会員の高齢化」でした。これに対して、名古屋経済大学さんからは学生ボランティアの力が解決の糸口になるといの提案がありました。「豊かな里山こそが豊かな海をつくる」その実践こそ小牧の環境に対する取り組みの実践例になるという点で、興味のある学生さんは実は多く、大学としても重要なテーマとして取り組んで行きたいとのお話もいただきました。
また、企業においての課題は、定年後の雇用延長の定着により「企業人の社会的活動」機会が少なくなっていることが提起されました。ボランティア活動に興味がある社員に対して、どのような働きかけをしたら興味を持って参加してもらえるのか?という課題も浮き彫りになりました。
小牧市では参加いただいた団体さん以外にも、多くの団体が環境保全活動に取り組んでおられます。また、切り口は違えども、地域貢献やSDGs経営を掲げながら個々に環境への取り組みをおこなっている企業さんも多いと聞いています。そこで、市が設置している環境市民会議の刷新や企業が関われる仕組みの構築、産学官連携の場作りをし、共に「情報を共有しながら、力を合わせて発信していく」ことがとても大切であると強く感じました。それが仲間を増やし、【小牧モデル】実現に向けた力になると確信します。
今回のダイアログでは、~点と点がつながり線となり、さらに面になっていく~ そんな可能性を強く感じることができました。多くの市民活動がつながり、企業がつながる、今回のような機会を継続的に行えば、取り組みを面へと進化させていける!そんな素晴らしい成果となりました。
参加されましたすべての皆様に感謝申し上げ、次回の開催を期待しつつ報告とさせていただきます。ありがとうござました。
参加された市民活動の皆様の活動内容や成果をお聞きする中で、共通の重要な課題は「会員の高齢化」でした。これに対して、名古屋経済大学さんからは学生ボランティアの力が解決の糸口になるといの提案がありました。「豊かな里山こそが豊かな海をつくる」その実践こそ小牧の環境に対する取り組みの実践例になるという点で、興味のある学生さんは実は多く、大学としても重要なテーマとして取り組んで行きたいとのお話もいただきました。
また、企業においての課題は、定年後の雇用延長の定着により「企業人の社会的活動」機会が少なくなっていることが提起されました。ボランティア活動に興味がある社員に対して、どのような働きかけをしたら興味を持って参加してもらえるのか?という課題も浮き彫りになりました。
小牧市では参加いただいた団体さん以外にも、多くの団体が環境保全活動に取り組んでおられます。また、切り口は違えども、地域貢献やSDGs経営を掲げながら個々に環境への取り組みをおこなっている企業さんも多いと聞いています。そこで、市が設置している環境市民会議の刷新や企業が関われる仕組みの構築、産学官連携の場作りをし、共に「情報を共有しながら、力を合わせて発信していく」ことがとても大切であると強く感じました。それが仲間を増やし、【小牧モデル】実現に向けた力になると確信します。
今回のダイアログでは、~点と点がつながり線となり、さらに面になっていく~ そんな可能性を強く感じることができました。多くの市民活動がつながり、企業がつながる、今回のような機会を継続的に行えば、取り組みを面へと進化させていける!そんな素晴らしい成果となりました。
参加されましたすべての皆様に感謝申し上げ、次回の開催を期待しつつ報告とさせていただきます。ありがとうござました。
2024年3月
特定非営利活動法人こまき市民活動ネットワーク
代表理事 秦野 利基
特定非営利活動法人こまき市民活動ネットワーク
代表理事 秦野 利基
今回のダイアログにおいても、ステークホルダーの皆様から多数の貴重なご意見をいただきました。今後も引き続き、ステークホルダーの皆さまからのご意見を伺いながら、住友理工が企業の立場から地域をつなぐ懸け橋となり、社会課題の解決および社会価値創造につながるパートナーシップを築いていきたいと考えています。
第9回SDGs学生小論文アワード by 住友理工
「SDGs学生小論文アワード by 住友理工」は、住友理工への商号変更を記念する新たな社会貢献活動として、“未来を担う若者たちを応援する事業”と位置づけ、2015年より取組みを始めたプログラムです(設立時名称「住友理工学生小論文アワード」)。
このアワードをきっかけとし、全国の学生のみなさんが社会の課題や持続可能な社会づくりについて学び、考えた結果を論じる場の提供と、受賞をきっかけに更に見聞を広め若者の成長に貢献することを目指しています。
2023年度は、“企業が持続的に成長する「SDGs/ESG時代の人事戦略」とは”をテーマに論文を募集。審査は、審査委員長の高村ゆかり氏(東京大学未来ビジョン研究センター教授)をはじめとする有識者の皆さまに加え、若者の思考や提案を取り入れ経営に生かすことを目的として、住友理工グループ従業員も一次審査に加わり、最優秀賞、最優秀次席、優秀賞、審査委員特別賞など7本の受賞論文を決定しました。1月には、最優秀賞、最優秀次席、優秀賞を受賞した10名の学生と審査委員、当社役員が参加する懇談会を実施。懇談会では、各受賞学生の応募論文についてのプレゼンテーション、また「2024年に向けた未来会議」と題し、2024~2050年の社会を見据えて策定した住友理工が実現したい未来像を説明した後、2050年はどのような世界になっているか、その中で自分はどうなっていたいか、住友理工の未来像に共感できるかなどの意見交換を実施しました。自分のありたい姿と住友理工への期待も含めた積極的な意見をいただき、学生という次世代を担うステークホルダーとの対話を通じて、企業が目指すべき姿や、学生たちが関心を持っている社会課題などを知る大変貴重な機会となりました。
今後も引き続き、未来を担う若者を応援するプログラムとしてこのアワードを実施し、持続可能な社会を構築するための取組みを進めていきます。
このアワードをきっかけとし、全国の学生のみなさんが社会の課題や持続可能な社会づくりについて学び、考えた結果を論じる場の提供と、受賞をきっかけに更に見聞を広め若者の成長に貢献することを目指しています。
2023年度は、“企業が持続的に成長する「SDGs/ESG時代の人事戦略」とは”をテーマに論文を募集。審査は、審査委員長の高村ゆかり氏(東京大学未来ビジョン研究センター教授)をはじめとする有識者の皆さまに加え、若者の思考や提案を取り入れ経営に生かすことを目的として、住友理工グループ従業員も一次審査に加わり、最優秀賞、最優秀次席、優秀賞、審査委員特別賞など7本の受賞論文を決定しました。1月には、最優秀賞、最優秀次席、優秀賞を受賞した10名の学生と審査委員、当社役員が参加する懇談会を実施。懇談会では、各受賞学生の応募論文についてのプレゼンテーション、また「2024年に向けた未来会議」と題し、2024~2050年の社会を見据えて策定した住友理工が実現したい未来像を説明した後、2050年はどのような世界になっているか、その中で自分はどうなっていたいか、住友理工の未来像に共感できるかなどの意見交換を実施しました。自分のありたい姿と住友理工への期待も含めた積極的な意見をいただき、学生という次世代を担うステークホルダーとの対話を通じて、企業が目指すべき姿や、学生たちが関心を持っている社会課題などを知る大変貴重な機会となりました。
今後も引き続き、未来を担う若者を応援するプログラムとしてこのアワードを実施し、持続可能な社会を構築するための取組みを進めていきます。