住友理工

 

水リスクへの対応 Responding to Water Risks

株主・投資家、取引先、地域社会、地球環境

基本的な考え方

住友理工グループは、製品に使用する金属部品の洗浄や表面処理、製造機器・樹脂成型品の冷却などで大量の水を消費しており、水は重要な資源と認識しています。
一方、世界経済フォーラムが発表する「グローバル・リスク報告書」において、「水リスク」は常に上位に位置づけられています。
この課題に対して、生産工程改善や排水のリサイクルによる水使用量の削減だけでなく、地域ごとのリスク把握にも努め、事業活動の継続を目指しています。

水使用量削減の取り組み

 洗浄装置で製品の洗浄をおこなう場合、水の供給は向流多段水洗を採用するよう努めており、節水に配慮しています。また、ゴム混練り機や押出機などの加工で発熱する設備の冷却に使用される冷媒として水を選択することが大半です。この場合、水をかけ流しにすると際限無く水を使用してしまうため、クーリングタワーやチラーなどを利用することで、吸熱した水を冷却し循環利用でき、大幅な節水に繋げるよう努めています。
取水量、排水量(住友理工グループ)
※1 原単位の分母は、集計対象範囲の売上高(内部取引消去後)を使用。

水使用量削減事例

ROシステムによる排水の再利用
TRJ(中国)
生活排水の再利用
東海橡塑(嘉興)有限公司(略称TRJ、中国)では、新たな規制により生活廃水を直接排出できなくなったことを機に、2018年から逆浸透膜(RO膜)方式の水処理設備で浄化した再生水を、生産工程で使用しています。この結果、TRJで購入する水を20%削減することができました。

水リスクの把握と低減

当社では、国際的な水リスク評価ツールである「AQUEDUCT3.0」を使用して国内外の全ての生産拠点が位置する地域の水リスクを評価したうえで、国内外の全ての生産系事業所へのヒアリングを通じて水リスク調査を毎年実施しています。2022年度の調査では、早急に対処すべき大きなリスクがある拠点は確認できませんでした。
この結果をもとに、水資源の枯渇や水質悪化、洪水、規制の強化等さまざまな水リスクに対する取り組みを強化しています。

今後の課題と対応

水リスク問題は人口増に伴う水不足や、地球温暖化に伴う水害リスクの増大など地域毎に異なるリスクがあり、グローバルに拠点がある当社にとって重要な課題です。
住友理工グループは生産工程での節水や漏洩の防止、排水の再利用を進めるとともに、水を使用しない新たな工程設計作りも進めていきます。
またグローバルに展開する拠点との情報共有も進め、将来的なリスクの把握と削減行動計画作りにも積極的に取り組んでいきます。
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