樹脂を使った新しい配管を開発し、
車両の軽量化による燃費向上に貢献する。

下條 誠2006年入社
自動車用ホース技術統括部 第2技術開発部
機械知能工学専攻

自動車用ホースの
設計開発をしています。

私の担当業務は、「樹脂フィラーネックチューブ」という自動車向け製品の設計開発です。フィラーネックとはガソリンの給油口から燃料タンクまでをつなぐ配管で、従来は金属パイプとゴムホースで構成されていました。その部品を樹脂配管にして軽量化し、燃費向上に貢献することが、私たちのミッションです。
開発プロジェクトの中で特に苦労したのが、量産の立ち上げを行った時です。準備段階で何度か設計変更があり、量産条件をなかなか確立することができませんでした。さらに大きなハードルになったのが、中国、タイ、メキシコの海外3拠点でほぼ同時に立ち上げを行ったことです。使用する設備や条件が異なる中、さまざまな課題に直面しました。その時に私たちが重視したのが、「データに忠実に向き合って問題を読み取る」という、技術者としての基本に則ったアプローチです。各拠点のデータを解析し、過去の傾向を踏まえて問題のポイントを推測しました。開発のリーダーとして課題解決を進め、何とか量産に結びつけることができました。

入社のきっかけとなった先輩の言葉。

当初は自動車メーカーへの就職を志望していた私が住友理工に入社したきっかけは、大学のOBリクルーターのアドバイスです。「自動車メーカーに入ってサスペンションの設計をしたい」と話す私にその先輩は、「自動車メーカーに入っても、自分が本当にやりたい部品の設計ができないかもしれない。サスペンションのように振動を扱う部品の設計をやりたいのなら、うちの会社の仕事は面白いよ」「防振ゴムで世界トップシェアの会社だよ」と教えてくれました。部品メーカーで働く設計者は、担当部品に関する「スペシャリスト」です。設計を仕事にするのであれば、一つの分野のプロになってそれを突きつめてみたい。そう考えて当社に入社しました。
私が今、設計者としてやりがいを感じるのは、正しいデータや理論などを根拠に自分たちの製品(部品)に問題がないことを示していくプロセスです。当社の技術が評価され、「住友理工さんの製品は素晴らしい」という言葉でお客様に認めていただけた時は、喜びを感じます。

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