異文化の中に、材料開発のチャンスがある。
日本と欧州の良さを融合していきたい。

浅野 英亮2006年入社
SumiRiko AVS Holding Germany GmbH
物質化学科出身

ドイツで防振ゴム材料を
開発しています。

防振ゴム用の材料専門チームとして、欧州の自動車メーカー向けにゴム材料の配合設計、新規開発を行っています。また、防振ゴムを構成する樹脂材料や金属材料、表面加工技術などの開発も、私たちの仕事です。欧州の材料チームはドイツとフランスにあり、現地の開発スタッフと共同で業務に取り組んでいます。
ドイツに来て難しさを感じたのは、日本で良いとされていたものが、そのままでは受け入れられないことです(欧州は日本と考え方が違う部分があり、材料に対する要求も日系のお客様とは異なる場合があります)。しかし、そうした風土の違いがあるからこそ、新しい材料開発のヒントを得るチャンスもあります。それに気づけたことは、私自身にとって大きなプラスでした。また、ドイツには世界的な化学企業がいくつもあり、材料開発には適した環境だと感じています。

日本と欧州の双方に通用する材料を開発する。

材料開発をする上で、「どのような事象が起きているか」というメカニズムを明らかにし、それをコントロールすることが重要だと考えています。メカニズムが分かれば、それをヒントにもっと良い材料開発ができる。もし何かトラブルが起きても直ぐに対処できる。その為に社内だけでなく、大学等の外部機関とも連携し分析・解析を行っています。これは日本も欧州も共通していると思います。
日本と欧州共同で材料開発を行うことになり、それぞれの技術を持ち寄り開発をスタートさせたのですが、考え方が異なる部分が多く、まずは相互理解を深める事が必要でした。それぞれの主張もありましたが、メカニズムにまで踏み込んで話をすることで、お互いの良さを取り込んだ欧州顧客向けの新材料の開発をすることが出来ました。今は開発した材料をベースに更に高機能化できないか検討を進めています。
私が今後めざしていきたいのは、防振ゴム材料のスペシャリストとして、日本と欧州双方のカーメーカーに通用する材料を開発することです。欧州赴任の経験を活かし、日本と欧州の材料チームの連携を高め、両地域の良さを融合させたモノづくりを具現化したいと思います。

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