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先輩社員

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化成品技術統括部 第1技術部 第11技術課 齋藤 仁宏 2008年入社

化成品技術統括部 第1技術部 第11技術課 齋藤 仁宏 2008年入社

2008年の入社以来、OA機器部品の設計・開発業務に携わってきました。現在のお客さまは大手OA機器メーカー。高度な要求にいかに応えるべきか、試行錯誤を繰り返しています。また、こちらから新製品の提案を仕掛けることもあり、挑戦心が試される仕事です。


前人未到の開発に挑み続けることは大変です。高い壁に行く手を阻まれることもあります。しかし、それこそが人も事業も成長するチャンスです。

現在の業務内容は?

プリンターや複写機部品の1つ『帯電ロール』の開発・設計に携わっています。帯電ロールの役割は、ライフエンドまで感光体を均一に帯電させること。印刷画質を決定付ける重要機能部品と言えます。半導電性ゴムロール上に機能膜を重ねた構成で、求められる寸法精度はミクロンレベルです。また均質な電気特性の発現も重要ポイントです。仕様の細部までお客さまと打合せを重ね、高度な要求項目をいかにクリアしていくかという点と、商品の構想段階から量産化まで、一緒になってモノづくりを進めていく点がこの仕事の特徴ですね。

入社後、最もチャレンジングだった仕事とは?

A3サイズの帯電ロールの開発です。従来のA3サイズ商品はA4サイズ商品と比べ、お客さまからの要求レベルが高く、安定した生産性を確保することが困難でした。課題は『いかに製品スペックを安定化させるか』ということ。時間的に余裕はありませんでしたが、材料ロットの微妙な違いや工程内の温度変化など、様々なブレを吸収できる設計に取り組みました。社内外からの期待とプレッシャーの中、苦労の末に開発に成功。事業部の売上に貢献できたこと、そして何よりお客さまから「スムーズな商品化に感謝します」とのお言葉を頂いたことに大きな充実感を得ました。

現在はどのような開発テーマに挑んでいますか?

お客さまに幅広い機種で安心して使って頂けるよう、従来品に比べ倍以上の製品寿命を持つ高耐久帯電ロールの開発に尽力中です。帯電ロールは熱や電気、摩耗など様々な要因で徐々に劣化し、画質の低下を引き起こしてしまいます。そこで、改めて劣化要因1つ1つに対し改善に有効なパラメーターを検証し直し、材料選定や構成設計の最適化を図っています。現在は目標スペックまであと1歩という段階です。

仕事のやりがい、面白みとは?

OA機器業界もまた日進月歩の世界です。そのため私の業務の大半は「どうしたら狙った機能が発現するのか?」という追究の繰り返しです。壁にぶつかり開発が行き詰まることは日常茶飯事。しかし私は、その壁こそがチャンスだと捉えています。これまでに蓄積されたノウハウを武器に、自らのアイディアを新しい技術へと昇華させること、そして商品へと仕上げていくプロセスは、未知の領域に挑戦する技術者だけに与えられる醍醐味です。常に最先端の技術開発に携わることで、技術者として成長し続けることができる。これが大きな魅力だと感じています。

住友理工への入社を検討する学生にメッセージを!

就活セミナー時、「学生のうちに何を勉強しておけばいいか」という質問をよく受けます。これに関しては、住友理工には様々なバックグラウンドを持つスペシャリストが揃っており、知識・理解を深めながら仕事に打ち込むことができるので、過度に不安がる必要はないと思います。それよりも重要なのは、自己の考えを論理的かつ明確にお客さま・上司・同僚へ伝え、納得してもらうコミュニケーション能力です。社内外全ての仕事を円滑に進めるための必須スキルでしょう。学生のうちから、自分の考えをまとめてから表現する訓練や、得られたデータの裏付けを取る習慣を身に付けておくと良いと思います。