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住友理工株式会社(本社:名古屋市中村区、代表取締役 社長:松井徹)は、ポートメッセ名古屋(名古屋市港区)で7月17日(水)から開催される「人とくるまのテクノロジー展2019 名古屋」に住友電気工業株式会社(大阪市中央区)、住友電装株式会社(三重県四日市市)と3社共同で出展します。
電気自動車(EV)化の動きや、自動運転車の実用化に向けた取り組みが加速するなど、自動車産業が大きな変革期を迎える中、当社はコアコンピタンスである「高分子材料技術」「総合評価技術」を駆使し、新たな製品や材料の研究・開発に積極的に取り組んでいます。
5月に開催された「人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」で初披露した「ステアリングタッチセンサー」「高機能アームレスト」のほか、「ハプティクスインターフェース」「ドライバーモニタリングシステム」を出展します。
一部実用化されている自動化レベル2~3では、一定の条件下での走行はシステムが自動的に行いますが、それ以外や緊急時などは、運転者がステアリングを握る必要があります。そこで、当社独自開発の柔軟で電気を通すゴム材料のセンサーである「スマートラバー(SR)センサ」を応用して、ステアリングに内蔵。ドライバーがステアリングを握っているかどうかを検知することが可能になります(片手か両手なのか、ステアリングのどの位置かを検知可能)。
本展示会では、ステアリングの握った場所に応じて、ステアリングタッチセンサーが応答する様子を可視化した製品を体験いただけます。
また、自動化レベルが4~5に進み、ステアリングを握る必要が無くなった場合、運転者の手元にあるアームレストへ常に腕を置く状況が想定されます。そして、運転者や他の搭乗者がそれぞれデジタルデバイスなどマルチメディア操作を行うことも予想されることから、アームレストにUSBポートやスイッチ、タッチパネルなどの電子機器を一体化し、高機能化しました。
本展示会では、USBポートとスマートラバー(SR)・アクチュエータースイッチを一体成型した製品を体験いただけます。
さらに、運転手の心拍や呼吸、体の動きの検知を目指す「ドライバーモニタリングシステム」の体験(前回も出展)や、高機能アームレストにも活用されている技術「ハプティクス(触覚)インターフェース」の展示など、未来のクルマ社会を見据えた取り組みをご紹介します。
柔軟で電気を通す特殊なゴム材料で作ったスマートラバー(SR)センサをステアリングに内蔵。ドライバーがステアリングを両手で触れていることを検知します。これによって、自動運転から手動運転への切り替えが可能であることを判断できます※。UN-R79(自動操舵の国際基準)法規制の自動運転化レベル2~3に対応しています。 ※手動運転から自動運転への切り替えは問題ありませんが、自動運転から手動運転への切り替え時に、運転者がしっかりステアリングを握っていないと事故の原因となるため。
常に手元にあるアームレストの高機能化を目指します。従来のアームレストと、USBポートやスイッチ、タッチパネルなど電子機器の一体化を実現しました。今回の展示では、USBポートとスマートラバー(SR)・アクチュエータースイッチ(下記参照)を一体成型しています。
▲写真中央:USBポートとデバイスを入れるポケット 写真右:上部に、アクチュエータースイッチ
カーナビの画面など特定のエリアに触れると、入力が検知されたことを振動で伝えるハプティクス(触覚)インターフェースです。この振動を発生させるのは、電気を通す特殊なゴム材料「スマートラバー(SR)」でできた駆動装置(アクチュエーター)。電気を加えると伸びる「SR」の特性と、ゴム本来の縮もうとする力を応用したもので、強弱やリズムなど様々な種類の振動を表現することが可能です。
「SRセンサ」をシートに内蔵、もしくはクッション形状に加工してシートの座面に設置し、「SRセンサ」で計測した座面の圧力変化からドライバーの心拍・呼吸・体の動きなどを検知します。その結果から、疲労や居眠り、急病予兆などドライバーの状態を推定し、警告や運転支援システムの作動、外部への通報などのサービスへつなげます。
▲ SRセンサ内蔵のクッションを シートに設置