印刷画質を左右する、
藤井 謙伍2016年入社
「現像ロール」の設計・開発を
担当しています。
プリンターや複写機に使われる「現像ロール」という部品の設計・開発に携わっています。現像ロールとは、トナーカートリッジに搭載されている高機能部品です。その役割は、数ミクロン(1/1000mm)サイズのトナーを均一に帯電させつつ、それを適正量、感光ドラムと呼ばれる画像形成部材に供給することであり、出力画質の良し悪しを左右します。聞き慣れない部品だと思いますが、ゴム製品でありながら製品自体にも数ミクロンレベルの精度が求められる高機能部品です。
製品開発のプロセスには、お客様の要望を受けて設計に反映し、試作品を作って評価を重ねるという、とても長い道のりがあります。その中で難しさを感じるのは、数多くの課題を同時にすべて解決できるような設計を具体化することです。Aという課題を解決する方向を意識して設計するとBが悪化する…というようにトレードオフになることも多く、最適解を導き出すのは容易ではありません。だからこそ、「ここしかない」という最適な解決ポイントに辿り着いた時は、設計のやりがいと面白さを感じます。
新規のお客様の製品開発を実現した経験。
私が設計の主担当を任されるようになったのは、入社2年目の時です。これまで当社が参入できていなかった新規のお客様向けの製品開発を担当することになりました。新規の顧客案件で、当社で経験のないシステムに適合させる必要があり、ほぼゼロの状態から検討を進める必要がありました。しかし私は、過去の知見に頼れない場面だからこそ、固定概念にとらわれずに柔軟な発想を活かせると考えました。私が挑戦したのは、今まで誰も試したことがない材料・構成設計で課題解決を図ることです。実際に試作品を作って実験を行い、何度もトライしながら機能発現の方向性を導き出し、最終的にお客様の期待する製品を完成させることができました。新規参入を果たし事業部の売上に貢献できたことそして何よりお客様に喜んで頂き、信頼されたことに達成感と喜びを感じています。入社以来さまざまな経験を積み、社内でも中堅と呼ばれる年次になってきました。今後も自分に求められる役割を認識し、社内外のさまざまな立場の人たちと協働しながら、化成品事業部の発展に貢献していきたいと思います。
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