「乗り心地の向上」に貢献するために、
広い視野を持って設計に取り組む。

原 有美2012年入社
防振技術統括部 第3技術部
生命工学科出身

サスペンション防振ゴムの設計を
担当しています。

私の担当業務は、自動車用サスペンション防振ゴムの設計です。サスペンション防振ゴムとは、自動車が走行する際に路面から伝わる衝撃を緩和するための部品で、「乗り心地」や「操縦安定性」を高める役割があります。お客様(自動車メーカー)とやり取りしながら要望を踏まえた製品設計を行うことが、設計担当としての私の仕事です。
これまでの仕事で特に印象に残っているのは、2年間にわたってお客様である自動車メーカーへ出向したことです。出向中には住友理工が供給する部品の性能がお客様の要求を達成できず、開発が設定されたスケジュールに間に合わなくなりそうになったことがありました。その場面で出向社員として私が意識したのは、両社の間に入って今後の日程や行うべきことをタイムリーに共有することです。自社(住友理工)側にも大きな負荷がかかっている状況でしたが、対応メンバーを増やし協力体制を作ってくれました。「原因を洗い出し、迅速に対応する」という自社スタッフの努力によって、最終的に巻き返すことができました。

出向を経験し、車両全体の知識が身につきました。

自動車メーカーへの出向を経験して変わったことは、防振ゴムという一部品にとどまらず、車両性能全体を見つめる視点が身についたことです。「自分の担当する部品が車両自体の性能にどのような影響を与えるのか」という、大きな視点でモノづくりを考えるようになりました。特に大きなきっかけとなったのが、実際の車両に乗って乗り心地を体感した経験です。防振ゴムの違いが衝撃緩和にどう影響するかを肌で感じ(「こんなに違いがあるんだ!」と驚いたほどです)、設計の重要性を見つめ直すことができました。
私の今後の目標は、車両性能全体を意識しながら総合的な視点で設計ができるようになることです。たとえば防振ゴムの耐久性を高めようとした場合、性能の向上だけに意識を集中させてしまいがちですが、本来はコストへの影響や量産する際の「作りやすさ」にも意識を向ける必要があります。総合的な視点で設計を行い、会社の収益に貢献できるようになりたいと思っています。

INDEXへ戻る