お知らせ
令和6年能登半島地震における当社木造住宅用制震システム「TRCダンパー」採用住宅の被害調査報告
令和6年1月1日の能登半島地震、9月の奥能登豪雨でお亡くなりになられた方々のご冥福を謹んでお祈りするとともに、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、被災地での救助活動・復旧作業に従事されている方に深く敬意を表します。皆様がいつもの生活に戻られますよう、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
■「TRCダンパー」採用住宅の被害状況
令和6年2~3月に今回の被災地域(石川県、富山県、新潟県、福井県)にある当社製品(TRC-30A、TRC-2×4)採用住宅1,035棟の調査を実施した結果、全壊・半壊0※を確認したことをご報告いたします。 ※当社調べ(2024年3月末時点)
※引用:気象庁「令和6年能登半島地震の評価 (令和6年2月9日公表)」 https://www.static.jishin.go.jp/resource/monthly/2024/20240101_noto_3.pdf
■岐阜県立森林文化アカデミー/小原教授との視察について
2024年7月29日から30日にかけて岐阜県立森林文化アカデミー/小原教授にもご同行いただき、石川県にあるTRCダンパー採用住宅の視察を行い、TRCダンパーの効果を確認しました。

小原教授コメント
令和6年能登半島地震は、令和6年1月1日16時10分発生のM7.6の地震をはじめ、令和2年12月以降の一連の地震活動と定められています。長期間にわたり、繰り返し地震が発生している地域ですが、現地調査をさせていただきました制震ダンパーを設置した住宅は構造的な不具合は無く、無微被害でした。この度、現地調査が叶わなかった制震ダンパー設置住宅も損傷は無いことが確認されているようです。
プレート境界型地震(海溝型地震)である平成23年東北地方太平洋沖地震および陸のプレート内(断層型地震)で生じた平成28年熊本地震での震災調査でも制震ダンパーを設置した住宅は無微被害であったと報告がなされています。このように異なるメカニズムで生じる地震の揺れであっても、制震ダンパーが建物の耐震性に対して有効に機能していることが分かります。
今後、地震発生の切迫性が高まっているとされている南海トラフ地震(海溝型地震)に対しても、制震ダンパーによる建物の耐震性への寄与が期待できるのではないかと考えています。

S様邸(石川県中能登町)視察時の様子。
お施主様からは「クロスの割れすらなく、地震後もそのまま生活を続けることができた。TRCダンパーの効果を実感できた」とコメントをいただきました。